寄生性線虫における難培養性はゲノム解析時の大きな障害となる。本研究では寄生性線虫における効率の良いゲノム解析を行うための全ゲノム増幅(WGA)-次世代シーケンシング法を開発することを目指した。既存の全ゲノム増幅シーケンシングデータを用いて問題点を抽出し、この問題を解消する3種のWGA方法を考案した。それぞれの方法をモデル線虫C. elegansを使用し、増幅均一性、一塩基多型、キメラ構造DNAの生成について検証した。その結果、いずれのゲノム増幅法も一塩基多型への影響はあまり大きくないこと、大きなサイズのライブラリーには増幅時に作成されるキメラDNAが品質に大きな影響を与えることを明らかにした。
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