|
イネ科植物の鉄吸収機構の解明を目的とし、細胞内でのムギネ酸類生合成過程を解析するため、生合成に関わる３つの酵素（OsNAS1、OsNAAT1、OsDMAS1）を蛍光タンパク質との融合タンパク質としてイネ培養細胞内で発現させ各酵素の細胞内での局在性を解析した。各酵素とGFPとの融合タンパク質の局在解析では、NAS-GFPは小胞に、NAAT-GFPは小胞の周囲に局在していたがDMAS-GFPは細胞質全体で蛍光が観察され、他の二つとは異なり局在性を示さなかった。これらの結果は、これまで考えられてきた小胞内でのムギネ酸類の生合成とは異なっており、イネの鉄吸収機構の全貌解明に寄与するものと考える。
|
