細胞内では様々な化学反応が生じており、その多くは生体触媒である酵素によって司られている。酵素にはチアミン、ビオチン、鉄-硫黄クラスターなどの含硫補因子を必要とするものがある。ビフィズス菌の含硫化合物生合成機構を理解するためにL-[35S]システインによるトレーサー実験を行ったところ、硫黄受容能を示すタンパク質の存在が確認された。また、システインデスルフラーゼ活性はBad0711およびBad0714により増大することが明らかになった。これらのタンパク質によりシステインデスルフラーゼの[35S]標識量が著しく減少しており、システインデスルフラーゼのターンオーバーを促進している可能性が示唆された。
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