我々の体は常に様々な圧力ストレスに曝されており,その適応障害が疾病の原因となる可能性を秘めている.そこで,本研究は真核生物のモデル生物である出芽酵母を用いて,高圧増殖におけるEGO複合体,機能未知遺伝子YPR153W及びMTC6の意義を明らかにすることを試みた.その結果,EGO複合体形成メカニズムとEGO複合体依存的なTOR複合体1のキナーゼ活性が高圧増殖に必須なことを明らかにした.また,機能未知遺伝子の解析から,小胞体膜タンパク質の機能が関与する高圧増殖適応メカニズムの存在も示唆された.これらの研究成果は動物細胞へも応用可能であり,今後の発展が期待される.
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