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2013 年度 実績報告書

芳香族ポリエステルPET分解菌の代謝解析と利用

研究課題

研究課題/領域番号 24780078
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

吉田 昭介  慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (80610766)

キーワードポリエチレンテレフタレート / クチナーゼ / トランスクリプトーム解析 / クロロゲン酸エステラーゼ / リパーゼ / ゲノム解析
研究概要

(1) No. 201-F6株の全ゲノム解析― 初年度に引き続き、No. 201-F6株の全ゲノム解析を進めた。初年度よりさらに約1500個の遺伝子を追加し、5529の遺伝子からなるドラフトゲノムを作製した。
(2) PET加水分解酵素の機能解析― 初年度に同定したPET加水分解酵素の詳細な機能解析を進めた。本組み換え型酵素はPETフィルムより、主な分解産物としてMono(2-Hydroxyethyl) Terephtalic Acid (MHET)を、マイナーな分解産物としてテレフタル酸を生成することが判明した。さらに、本酵素は既知のPET分解性クチナーゼと比べ、高PET特異性であることがわかった。
(3) PET代謝酵素群の同定― 本菌をPETフィルムを唯一の炭素源として生育させた時に誘導される遺伝子をトランスクリプトーム解析により探索した。その結果、PET加水分解酵素遺伝子が、本条件下で大幅に誘導されることが分かった。また、本遺伝子と類似の発現パターンを示した遺伝子の組み換え型タンパク質が、MHET加水分解活性を有することを明らかにした。本酵素はMHETに対する基質特異性が極めて高かった。
これらの結果より、これまで自然界で分解されないと考えられてきたPETが微生物による2段階の酵素反応を受け、比較的多くの微生物が利用できるテレフタル酸、エチレングリコールまで代謝されうることが明らかとなった。現在、本成果について論文作成中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 新規ポリエチレンテレフタレート代謝酵素群の同定と機能解析

    • 著者名/発表者名
      吉田昭介、捧開維、小田耕平、宮本憲二
    • 学会等名
      日本農芸化学会2014年度大会
    • 発表場所
      明治大学 生田キャンパス
  • [学会発表] 難生分解性芳香族ポリマーPETの微生物分解

    • 著者名/発表者名
      小田耕平、平賀和三、吉田昭介、宮本憲二
    • 学会等名
      日本化学会第94春季年会
    • 発表場所
      名古屋大学 東山キャンパス
    • 招待講演
  • [学会発表] Ideonella sp. No. 201-F6株が生産する新規ポリエチレンテレフタレート分解酵素群の同定

    • 著者名/発表者名
      吉田昭介、捧開維、小田耕平、宮本憲二
    • 学会等名
      日本農芸化学会 関東支部2013年度支部大会
    • 発表場所
      慶應義塾大学 日吉キャンパス
  • [産業財産権] 芳香族ポリエステル分解酵素及び該酵素を用いた芳香族ポリエステル分解方法2013

    • 発明者名
      吉田昭介, 宮本憲二, 小田耕平, 木村良晴, 平賀和三
    • 権利者名
      慶應義塾大学
    • 産業財産権種類
      特許特願2013-171745
    • 産業財産権番号
      特願2013-171745
    • 出願年月日
      2013-08-21

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公開日: 2015-05-28  

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