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2013 年度 実績報告書

糸状菌細胞壁溶解に適したα-1,3-グルカナーゼの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 24780085
研究機関山形大学

研究代表者

矢野 成和  山形大学, 理工学研究科, 助教 (50411228)

キーワードα-1,3-グルカナーゼ / α-1,3-グルカン / 真菌細胞壁
研究概要

Bacillus circulans KA-304のα-1,3-グルカナーゼ(Agl-KA)はマルチドメイン構造を有しており、DS1 domain、CBM6 domain、TPリピート配列、DS2 domain、機能未知domain(UCD)と、触媒ドメインから構成されている。
25年度は、新規のα-1,3-グルカン結合domainであるDS1、CBM6とDS2の基質結合に関わるアミノ酸残基の解析と、C末端に位置するGlycoside hydrolases family 87型(GH87)の触媒ドメインの触媒必須アミノ酸の解析を行った。
DS1、CBM6とDS2に関しては、他の多糖結合タンパク質の結合必須アミノ酸として報告されているトリプトファン、チロシン、フェニルアラニンをアラニンに置換した変異酵素を作製し、基質結合能を評価した。その結果、各ドメイン中に、基質結合に関わるトリプトファンが存在することを見出した。
Agl-KAの触媒ドメインに関しては、触媒残基と思われる3つのアスパラギン酸をグルタミン酸に置換した。結果として、α-1,3-グルカンを加水分解した際に遊離するオリゴ糖の鎖長が変化した。触媒ドメインに関しては、立体構造を明らかにするために、大量調製を行い結晶条件の検討を行っている。
25年度では上記検討以外にも、Agl-KAの触媒ドメインと相同性が極めて低いPaenibacillus glycanilyticus FH11株のα-1,3-グルカナーゼ(Agl-FH1)の基質特異性や細胞壁溶解活性などの諸性質を調べた。その結果、Agl-FH1はAgl-KAと同様の細胞壁溶解活性を示すこと、基質特異性も類似することがわかった。Agl-FH1とAgl-KAのアミノ酸配列から保存領域を特定し、触媒機構の解明に向けた変異導入を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Characterization of α-1,3-glucanase isozyme from Paenibacillus glycanilyticus FH11 in a new subgroup of family 87 α-1,3-glucanase2014

    • 著者名/発表者名
      ワサナ スヨータ、矢野 成和、伊藤 貴文、藤本 寛子、日び 隆雄、立木 隆、若山 守
    • 雑誌名

      Journal of Bioscience and Bioengineering

      巻: 117巻 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] Paenibacillus sp. FH11が生成する新規α-1,3-グルカナーゼのクローニング2013

    • 著者名/発表者名
      ワサナ スヨータ、、藤本 寛子、矢野 成和、立木 隆、若山 守
    • 学会等名
      第65回日本生物工学会大会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      20130918-20130920
  • [学会発表] Bacillus circulans KA-304由来α-1,3-グルカナーゼの基質結合ドメイン2013

    • 著者名/発表者名
      矢野成和、ワサナスヨータ、立木隆、若山守
    • 学会等名
      日本農芸化学会東北支部第148回大会
    • 発表場所
      岩手大学農学部
    • 年月日
      2013-10-26
  • [学会発表] 細菌型α-1,3-グルカナーゼのドメイン構造2013

    • 著者名/発表者名
      矢野成和、ワサナスヨータ、立木隆、若山守
    • 学会等名
      第65回日本生物工学会大会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      2013-09-19

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公開日: 2015-05-28  

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