本研究課題は、異種タンパク質生産に広く用いられるメタノール資化性酵母(C1酵母)を対象に、オートファジーの関連タンパク質(Atgタンパク質)のさらなる機能解明を通じて、本酵母のタンパク質・脂質生産に資する知見を得ることを目的とした。結果、1) Atg8の融合タンパク質を用いた解析から、本タンパク質が中性脂質蓄積の場となる脂肪滴の形態制御にも機能しうることを見いだした。また、2)液胞膜に局在するAtg18とAtg21の解析から、両タンパク質のペルオキシソーム分解オートファジーにおける機能を明らかにし、Atg18がリン酸化制御を介して多様な環境変化に応じた液胞形態制御を行うことを見出した。
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