ペプチドは新たな生理活性物質の魅力的なプラットフォームである。本研究では、副反応としてペプチド結合形成反応を触媒するペプチド分解酵素を基盤に、ペプチドライブラリーの構築と、様々な物質合成が可能な酵素触媒の創製を試みた。副反応を示す3種のペプチド分解酵素を対象に、ペプチドライブラリー構築の材料に使用できる化合物(基質)を網羅的に決定し、約900種類の酵素反応ライブラリーを構築した。一方で、上記酵素の機能に中心的な働きをする部位(活性中心)の構造を遺伝子工学的に変換した結果、1つの酵素で、基質の選択制に顕著な改変が見られた。
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