本研究では、青森県産カシスが出芽酵母やヒト培養細胞にてゲノムディフェンダー活性を示すことを明らかにした。出芽酵母では過酸化水素、メチルメタンスルホン酸、紫外線によって生じる突然変異に対する抑制効果が確認された。また、ヒト培養細胞では完熟および未完熟カシス並びにそれぞれの加熱処理済カシスからの抽出物が過酸化水素によって生じるDNA損傷や染色体異常を抑制することを明らかにした。更に、in vitroおよびin vivoでの抗酸化活性試験ではいずれも高い抗酸化活性が確認されており、ゲノムディフェンダー食品として高い可能性を有していることが示された。今後は、マウスを用いて生体内での活性を明らかにする。
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