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2012 年度 実施状況報告書

二重エネルギーX線吸収法による木材含水率の非破壊的な測定手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24780170
研究機関静岡大学

研究代表者

田中 孝  静岡大学, 農学部, 助教 (40612700)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード木材含水率 / 二重エネルギーX線吸収法
研究概要

今年度の研究成果は、主に2つである。
まず一つは、木材含水率の推定に関する理論的な話を詰めることができた。これにより2枚の異なる管電圧によるX線画像から木材の平均含水率を計算するための理論式が導かれた。
もう一つは、小試験片を用いた実証実験である。現在のところ、管電圧15 kVから40 kVの範囲で照射されたX線を用いた木材小試験片の平均含水率評価における測定誤差の評価が完了した。また、アナログX線フィルムをデジタルX線センサーに代替することを試みたところ、それにより含水率計測に必要な時間は飛躍的に短縮されることが判明した。
これらの研究成果の一部は国際学会(12th IUFRO Wood Drying Conference)において発表した。また、現在国際誌に研究成果を投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

100 kVまでの管電圧によるX線照射が可能な装置の納品が遅れたことから、研究遂行にあたっての研究期間が当初の計画に比べて十分に確保できず、全ての管電圧範囲における測定誤差の評価は完了していない。したがって、平成24年度終了時点での達成度に関しては、当初の計画に比べるとやや遅れている。

今後の研究の推進方策

進捗は計画よりもやや遅れているものの、現在のところ、研究計画に支障をきたすような問題は生じていない。したがって、今年度の進捗不足分を次年度の前半に完了させつつ、次年度以降の研究については研究計画通りに行うこととする。

次年度の研究費の使用計画

研究代表者は今年度の後半に所属機関を移った。X線装置の所在地が研究代表者の所属機関から離れているのは不便であるため、装置を現在の研究代表者の所属機関へ移設することを考えている。移設費として20万円ほどを見込んでいる。また、最終的な実用化を考えるとX線フィルムをデジタルX線センサーに置き換えることが必須であるが、現在の所属機関ではデジタルX線センサーが保有されていないため、研究費の残額はデジタルX線センサーの購入に充てることを計画している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] スギ辺材に含まれる水溶性セシウムの乾燥に伴う表面蓄積現象に及ぼす乾燥温度の影響2013

    • 著者名/発表者名
      田中 孝,村上 香,小川秀樹,伊藤博久,熊田 淳,川井安生
    • 学会等名
      第63回日本木材学会大会
    • 発表場所
      岩手大学教育学部(盛岡)
    • 年月日
      20130327-20130329
  • [学会発表] 木材に含まれる水溶性セシウムの乾燥過程における表面蓄積現象の観察2012

    • 著者名/発表者名
      田中 孝,川井安生
    • 学会等名
      第30回記念日本木材加工技術協会年次大会
    • 発表場所
      東京大学農学部(東京)
    • 年月日
      20121017-20121018
  • [学会発表] DUAL-ENERGY X-RAY ABSORPTIOMETRY AS A POTENTIAL TOOL FOR NON-DESTRUCTIVE EVALUATION OF TWO-DIMENSIONAL MOISTURE CONTENT DISTRIBUTION AND AVERAGE MOISTURE CONTENT IN SOLID WOOD2012

    • 著者名/発表者名
      Takashi Tanaka, Yasuo Kawai
    • 学会等名
      12th IUFRO Wood Drying Conference
    • 発表場所
      ヒルトンホテルベレン(Belem PARA, BRAZIL)
    • 年月日
      20120731-20120803

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公開日: 2014-07-24  

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