ヒラメの変態は左右非対称な眼の移動と色素胞分化を伴う興味深い現象であり、水産増養殖の高効率化の観点からも重要なプロセスである。変態は甲状腺ホルモンにより制御されているが、その分子基盤は不明な点が多い。本研究では次世代シーケンサーにより遺伝子発現プロファイルを解析し、有眼側と無眼側で発現強度の異なる遺伝子を網羅的に同定した。有眼側で強い遺伝子を32、無眼側について7つの遺伝子が得られた。現在、in situ hybridizationにより組織発現を解析し、実際に左右非対称に発現している遺伝子のスクリーニングを進めている。今後は甲状腺ホルモンとの相関についても明らかにしたい。
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