クロマグロは生活史初期にプランクトン食から魚食へと食性が転換する。本研究では,本種仔魚の魚食性への転換が,その後の成長や生き残りにとって,どのような役割をはたすのかを明らかにすることを目的に,飼育技術を活用して実験に取り組んだ。その結果,魚食性への食性転換は,クロマグロ飼育仔魚の成長や生き残りに重要な役割を果たし,餌となる餌料仔魚の給餌条件によってクロマグロ仔魚の成長・生残は大きく変化することが分かった。これらの知見はクロマグロの加入量変動の仕組みの解明や,養殖種苗の大量生産のための重要な基礎知見になると考えられた。
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