本研究では有機農産物の消費の促進に役立てるための有機農産物購買層の特性把握を行った。本研究の結果、有機野菜の購買層は社会や人との関わりを持ち行動的である傾向や食に関する知的関心度が高い傾向を持つことが確認された。また購買層はSchwartzが体系化した10種の価値の内、「安全」「博愛」「慈善」「自主独往」といった価値をより重視する傾向があり、購買動機と関連すると考えられる価値が多岐にわたると共に、購買層そのものも多様性を持つことが示された。ドイツとの比較では日本の購買層は相対的に生活における私的な事柄への関心が高く、社会への関心や社会に対する影響力行使への関心が低いことがわかった。
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