経済成長に沸くインドであるが、農村における貧困問題は依然として深刻である。そこで、農村の貧困問題を解く1つの手がかりとして、近年注目を集めているインド型マイクロファイナンス「SHG(Self Help Groups」の働きに着目する。ただし、このSHGは農村における普及度が地域による大きな偏りをみせていることから、普及のための方策を考える必要がある。そこで注目するのが、インド農村で大きな普及度をもつ信用組合で、この信用組合を利用したSHG普及のための新たな方策を提示していくことが、本研究の課題である。 この課題に取り組むため、平成24年度には、現地調査の結果を中心に、信用組合内部におけるWomen Development Cellのインパクトに関する分析を行った。平成25年度にも現地調査を行うことで、Women Development CellがSHGに与えるインパクトに関する分析を行った。そして、平成26年度も現地調査を行い、これまでの現地調査や文献調査等の結果もあわせ、成果を総合的に整理した。その結果、信用組合独自でSHGを結成する際、Women Development Cellがいくつかの重要な役割を果たしていることが分かった。最終年度となる平成27年度には、以上の成果を研究会等で報告し、最終的な成果発表のアウトラインを固めた。
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