バイオフィルムそのものが有する物理的な特徴を把握するため、インデンテーション法によるバイオフィルムの機械的特徴の把握を試みたところ、同法はバイオフィルムの物理的特性の測定に有効な手法の一つであると考えられた。バイオフィルムの形成に用いたポリスチレンと、バイオフィルムそのものの圧縮剛性の値を比較することで膜厚を算出するとともに、硬度との関係を求めたところ、膜厚が薄いバイオフィルムは、硬度が大きくなる傾向を示した。この結果は、食品の製造環境等で形成される小さなバイオフィルムは、除去し難いことを示すものであり、物理的・化学的・生物的に適切な除去方法を見直す必要があると考えられる。
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