本研究は、土壌-植物系の放射性セシウムの移行と分布を連続的に捉える画像化技術を開発し、植物の放射性セシウムの挙動を系統的に解明しようとするニーズに応えることを目的とした。具体的には、汚染土壌と栽培環境を再現し植物の栽培が可能な「根箱装置」を開発し、これと放射線計測技術を組み合わせて植物体内の放射性セシウムの動態を可視化する「RIイメージング技術」を開発した。また、ポジトロンイメージング(PETIS)のために、ポジトロン放出核種である129Csトレーサの開発を行った。開発した技術は農産物や食品の安全評価、放射性セシウム高/低吸収品種の育種選抜、最適栽培条件の検討などに幅広く応用できるものである。
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