放牧家畜のエネルギー消費量を推定することは、効率的に家畜管理を行う上で重要である。本研究では、動物の加速度指標の1つである動的体加速度(DBA)が放牧家畜(ウシ・ヤギ・ヒツジ)のエネルギー消費量の推定指標として利用可能かどうかを、従来の指標である心拍数と同時測定を行うことで検証した。まず、家畜動物種を超えて成り立つDBAと心拍数との共通関係式を新たに開発し、心拍数あたりのエネルギー消費量既報値と組み合わせることで、種や品種を超えて放牧家畜のエネルギー消費量が推定できることを示した。さらに、DBAを従来の代謝エネルギーシステムに組み込んだ簡易なエネルギー消費量推定法を開発することができた。
|