鶏コラーゲン加水分解物(CCH)の摂取は、血圧が高い被験者の血管内皮前駆細胞(EPC)を活性化する。今回、①EPCの活性化をin vitroで再現し、作用機序を明らかにすること、②高血圧以外の生活習慣病に関わるモデルでも同様の効果が認められるのか、について検討した。昇圧ホルモンで処理したEPCの増殖能は、CCH摂取後の血漿の添加によりCCH未摂取の場合の1/3まで回復した。更に、脳卒中や肥満モデルラットに対してCCHを投与したところ、昇圧ホルモン前駆体の生成を抑制し、血管の恒常性に関わるタンパク質量を有意に増加させた。これらの結果から、CCHの摂取は血管の恒常性維持に寄与していると推察された。
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