研究課題/領域番号 |
24780264
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
荻野 暁史 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産環境研究領域, 主任研究員 (70355098)
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キーワード | 家畜ふん尿 / 家畜排せつ物 / 環境影響 / 温室効果ガス / 差分進化法 / 最適化 |
研究概要 |
本研究では、進化的アルゴリズムの一つである差分進化法 (Differential evolution: DE)等を用いて我が国家畜ふん尿処理の最適化を行い、環境影響・コスト等に応じて都道府県ごとに最適化されたふん尿処理方式の組合せを明らかにし、国レベルの農業環境施策および地域マネジメントに資することを目的とする。 本年度は昨年度に引き続き、様々な家畜ふん尿処理手法について、投入物と処理物のマテリアルバランス、コスト、環境負荷すなわち温室効果ガス排出量、富栄養化物質排出量、非再生可能エネルギー消費量を、ライフサイクルアセスメント (LCA)およびライフサイクルコスト (LCC)の概念に基づき明らかにした。ふん尿処理過程において投入される燃料・電力・資材量および生産される再生エネルギー・製品量について、文献および現地調査によりデータを収集した。そして、畜種別家畜ふん尿発生量、各畜種におけるふん尿処理方法別割合、農作物の種類および作付面積に基づくふん尿由来肥料需要量と合わせ、家畜ふん尿処理に関わる環境負荷物質排出量、地域内栄養塩バランスを都道府県別に算出するモデルを構築した。また、全国レベルの解析を行う前に例として茨城県を対象に、温室効果ガス排出量を目的関数としてDEを用いて家畜ふん尿処理の最適化を行うプログラムを作成した。作成したプログラムの試行を行い、与えた制限条件を満たしつつ温室効果ガス排出量が最小化されることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
様々なふん尿処理からの環境負荷に関して、データ収集を行うと同時に得られたデータを用いて環境負荷を算出するモデルを構築し、差分進化法等を用いた家畜ふん尿処理の最適化プログラムを作成するなど、おおむね計画どおりに進捗した。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に引き続き、様々な家畜ふん尿処理手法について文献調査および現地調査を行い、環境負荷およびコスト解析を完了する。また、家畜ふん尿発生量、農作物の種類および作付面積に基づくふん尿由来肥料需要量等の整理を行い、得られたデータを基に家畜ふん尿処理に関わる環境負荷物質排出量、地域内栄養塩バランス、コストを都道府県別に算出するモデルを構築する。そして、差分進化法を用いた家畜ふん尿処理の最適化プログラムを全国を対象として拡張すると同時に、作成したプログラムを用いて様々な制約条件における最適化を試みる。
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次年度の研究費の使用計画 |
生じた次年度使用額20,399円は、研究費を効率的に使用して発生した残額である。 本研究課題の推進のため、次年度使用額は次年度に請求する研究費と合わせて交付申請時の計画どおり使用する。
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