マウスにおいてL型アミノ酸オキシダーゼ(LAO)は、ミルク中で過酸化水素を発生させ乳腺の抗菌維持に重要である。しかし、乳房炎の多発する乳牛において、その発現量は低く、ウシ型LAOタンパクが実際に抗菌性を持つが不明である。本研究において、カイコ系を用い作製したウシ型LAO組換えタンパクはマウス型と同様に過酸化水素発生能を有することが明らかとなり、また、ウシ型LAO発現Tgマウスの作出に成功した。今後、Tgマウスを用いることでウシ型LAOが生体内で抗菌的に機能するかの解析が可能となり、乳房炎抵抗性ウシ作出に向けた有用なモデル動物になることが期待できる。
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