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2013 年度 実施状況報告書

イバラキウイルスにおける新規遺伝子操作系を用いた複製機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24780285
研究機関神戸大学

研究代表者

松尾 栄子  神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (40620878)

キーワードIBAV / 遺伝子操作系 / 初期複製機構
研究概要

まず、IBAVを感染させたBHK細胞から精製したcore粒子を用いてin vitroで合成したcore mRNAを、BHK細胞に導入し、IBAVを作製することに成功した。また、そのウイルス産生量はcore mRNAのdouble-transfectionや、初期複製機構に必要と考えられるIBAVタンパク質を予め発現させることで、はるかに増加することから、初期複製機構がIBAVのlife cycleにも存在することが分かった。さらに、初期複製機構に関与するタンパク質で、最も初期に必要とされるタンパク質がNS2、次いでVP1、VP4である可能性を示唆する結果を得た。しかし、全体的にcore mRNAを用いたIBAV遺伝子操作系(RGシステム)によるIBAV産生効率はブルータングウイルス(BTV)やアフリカ馬疫ウイルス(AHSV)の同様のRGシステムに比べて悪いため、更なる改変が必要と考えられる。
一方、T7ベクターを用いたRGシステム構築は遅延している。前年度作製した10分節それぞれの全長cDNAクローンから、T7ベクターを作製し、in vitroで合成したssRNAを初期複製機構に必要と考えられるIBAVタンパク質を予め発現させたBHK細胞に導入したところ、細胞変性は確認されたが、ウイルス産生効率は非常に悪かった。 現在T7ベクターの再確認を行っている。
変異体作製のため、前年度に明らかにしたIBAVのVP6のVP3結合領域のうち、結合に必須であるアミノ酸を同定し、その部位に変異を入れたT7ベクターを作製した。また、BTVで明らかとなったVP6中のウイルス複製に不要な領域が、IBAV VP6にも存在している可能性を明らかにし、その候補領域を欠損させたT7ベクターも作製した。
最後にBHK-21細胞をさらにクローン化し、高いIBAV複製能、プラーク形成能を持つクローンを得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

T7ベクターを用いたRGシステム構築が遅れているが、core mRNAを用いた系により、前年度の遅れは取り戻せた。しかし、本年度の進行はT7ベクターを用いたRGシステム構築の遅延や、VP1発現系構築の遅延のため遅れ気味である。

今後の研究の推進方策

H26年度は、まず、 効率の良いT7ベクターを用いたRGシステムの完成を目指す。をまた、VP1の精製を行い、in vitro polymerase assay系を完成させる予定である。
RGシステムが完成され次第、当初の計画通り、RGシステムを用いて、VP6変異ウイルスを作製し、その解析を行う。同時に、cis-acting elementおよびpackaging signalの探索を順次遂行する予定である。また、BAV 抗体の作製を継続する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 神戸大学 インターゲノミクス研究会

    • URL

      http://www.research.kobe-u.ac.jp/ans-intergenomics/researcher10.html

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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