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2013 年度 実績報告書

微生物による作物依存型一酸化二窒素発生スポット形成メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 24780324
研究機関独立行政法人農業環境技術研究所

研究代表者

多胡 香奈子  独立行政法人農業環境技術研究所, その他部局等, 研究員 (20432198)

キーワード環境微生物
研究概要

一般に、温室効果ガス一酸化二窒素(N2O)の主要な発生源は土壌中の脱窒菌などの微生物だといわれている。しかし葉菜類の作物体やその残さからも発生する。例えばキャベツ畑では収穫前後に多量のN2Oが発生するが、このN2Oがキャベツ自体から発生していることを突き止めた。しかし植物常在菌の生態は不明で、残さからのN2O発生がどのような窒素代謝に起因しているのか分かっていない。そこで本研究では作物体(キャベツ)に存在する脱窒菌群集からのN2O発生メカニズムを解明することを目的とした。
昨年度は、キャベツ残さでN2Oが発生するホットスポットを特定した。またそこから細菌画分を回収する方法を確立した。今年度(最終年度)はこれを用いて作物体から脱窒菌を分離した。具体的にはキャベツ栽培圃場を再現したモデル系を実験室で組み、N2Oの発生をモニタリングした。N2O発生がピークを迎えた時点で葉を回収し、昨年度考案した非破壊的にN2Oガスをサンプリングする器具を使って、葉表面の部位ごとにN2O発生量を測定した。N2O発生量が最も高かった部位から、昨年度確立した細菌画分法で微生物細胞を回収した。回収した細胞画分について様々な条件で培養を行い脱窒活性を測定した。スクリーニングを繰り返し、最終的に活性の高い菌株を約60株得た。分離株を細菌の分類指標である16S rRNA 遺伝子に基づいて分類したところ、5つの属に分かれた。また分離株の脱窒活性はたとえ同じ属であっても菌株によって異なった。
研究期間を通じて、本研究では作物体からのN2O発生スポットを特定し、そこに存在する脱窒菌を分離することに成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Taxonomic composition of denitrifying bacterial isolates is different among three rice paddy field soils in Japan.2013

    • 著者名/発表者名
      Tomoyasu Nishizawa, Yusuke Uei, Kanako Tago, Kazuo Isobe, Shigeto Otsuka & Keishi Senoo
    • 雑誌名

      Soil Science and Plant Nutrition

      巻: 59 ページ: 305, 310

    • DOI

      10.1080/00380768.2013.773256

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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