光学活性な対アニオンを持つルテニウム触媒を用い、代表者が開発した1,7-アレンインの[2+2]環化反応をエナンチオ場選択的反応へと展開すべく研究を進めた。キラルアニオンとして、種々のホスフェートやスルフェート等を用いて反応条件を検討したが、満足できる結果を得ることはできなかった。一方、キラルアニオンとしてのアルコキシドイオンに着目したところ、メントールを用いたときに中程度のエナンチオ選択性で目的物が生成することが明らかになった。さらに、キラルアニオン源としてのイオン液体に着目し、アキラルなイオン液体中で上記[2+2]環化反応が進行するかについても検証を行った。
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