目的とする分子内連続環化反応に最適な触媒およびその他の条件について精査したところ、カチオン性金触媒存在下にて三重結合の活性化、6-exo-dig型環化、アゾメチンイリドの発生が首尾よく進行し、インドリジンを単一の成績体として与えた。結晶性誘導体のX線結晶構造解析を行うことで、立体選択性の発現機構を明らかとした。最終段階のエナミンの環化反応に関してはオレフィンの異性化が問題となったため、それを排除した分子間反応を設計し研究を進めた。その結果、求電子部位としてはトリフルオロエチルエステルが最適であり、目的としたヒドロキシピロール形成までが一挙に進行し、ピロロピロリジジンを与えることが分かった。
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