本研究ではアシルピリジニウムカチオンを経由したキノリジジン骨格の新規構築法について検討した。本反応条件は様々な官能基を有する基質に適用可能であり、one-pot合成による迅速なキノリジジン骨格構築に応用可能であった。 本合成法を用いて四環性アルカロイド・ソフォラミンの全合成研究を展開し、立体選択的なAB環部の構築に成功した。本合成法では(i)アシルピリジニウムカチオンを経由した新規骨格構築法に加えて、(ii)合成後半でのStille反応によるメトキシピリジン環と立体選択的な接触還元が鍵となっている。
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