研究実績の概要 |
平成24-25年度に開発した有機すず触媒を用いる糖の位置選択的スルホニル化法を利用して、さらにいくつかのモノスルホニル糖を合成し、官能基の置換を試みたが、目的のアミノ糖やチオ糖は得られなかった。そこで、保護基フリーの水酸基をベンジル基およびメチル基で保護し、同様の操作を行った。その結果、僅かにアミノ糖が得られたものの、満足な結果は得られなかった。これらは、Richardson-Hough則の影響によるものと推測される。 次に、糖の有する複数の水酸基の中、特定の水酸基を有機すず触媒を用いてハロゲン基へと置換した後、さらにアミノ基などへと置換することとした。そこで、Lambertらの手法(J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 13930)を利用して検討を行ったが、糖の6位一級水酸基がハロゲン化されるのみで、目的のハロゲン化糖を得ることは叶わなかった。
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