有機スズ触媒を用いて、光延反応を経る無保護糖の位置選択的官能基化を試みたが、当初予定していた計画通りに目的を達することはできず、アミノ糖やチオ糖を単工程で合成することはできなかった。そこで、一旦、糖の特定の水酸基をスルホニル化した後、求核置換反応により2工程でそれら糖を合成することとした。反応条件の最適化を進めた結果、有機スズ触媒を用いる無保護糖の位置選択的スルホニル化法を開発することに成功し、最終的に16種の単糖に対し、15種のスルホニル基を導入する事に成功した。加えて、当該反応条件は二糖に対しても適用できた。一方で、続く求核置換反応がスムーズに進行しなかった。
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