従来のフルオラスタグ法は、未反応のフルオラス性原料やフルオラス性副生成物を目的物と分離することができないといった問題が存在した。現時点では、この問題点の有効な解決方法は存在していない。そこでこれらのフルオラスな副生成物や未反応物を除去可能な新しいフルオラス糖鎖合成法として従来のフルオラスタグ法にOne-Potグリコシル化を組み合わせた「One-Potフルオラス合成法」の開発を試みた。種々検討した結果、糖残基1つに対してペルフルオロオクチル鎖を2本有するフルオラスタグを導入することで、これまで困難であったフルオラス性の副生成物を分配操作のみで除去することが可能であることを見出すことができた。
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