腎臓に存在する尿酸トランスポーターは、血漿尿酸値を規定し、高尿酸血症の治療標的となる。本研究では、簡便な尿酸トランスポーター評価法開発を目的として、尿酸代謝酵素uricaseと、尿酸代謝の際の副産物である過酸化水素に応じて蛍光を変化させるHyPerとの融合タンパク質を開発した。腎由来細胞に尿酸トランスポーターおよび融合タンパク質を発現させ、尿酸を添加すると、添加量に応じて蛍光強度比が上昇した。さらに尿酸と共に尿酸トランスポーター阻害薬ベンズブロマロンを添加すると、蛍光強度比は有意に低下した。よって、本手法によって尿酸トランスポーターを介した尿酸輸送の蛍光検出が可能であることが示された。
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