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2013 年度 実績報告書

X線結晶解析法及びX線溶液散乱法を用いた難分解性動物タンパク質分解機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24790057
研究機関兵庫医療大学

研究代表者

中野 博明  兵庫医療大学, 薬学部, 助教 (10378789)

キーワードX線結晶解析 / コラーゲン / タンパク質 / 地球環境 / 基質認識
研究概要

京都府立大学のグループと共同で単離した、Geobacillus collagenovorans MO-1 株から2 種類(Pz-A、Pz-B)、Aneurinibacillus 属細菌AM-1 株から1種類(AM-1)の計3 種類の、難分解性動物タンパク質分解酵素について、平成24年度までに結晶が得られ、それぞれ2Å付近の分解能のX 線回折強度データが得られていたが、今回、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」でのタンパク質結晶化実験を実施したところ、3 種類すべてのタンパク質において非常に良質の結晶が得られた。これらをSPring-8 BL44XU 大阪大学蛋白質研究所超分子構造解析ビームラインにおいて、X 線回折データ測定を行ったところ、Pz-A 及びPz-B では1.5Å、AM-1 では1.3Åと従来に比較し、良質のデータが得られた。その構造解析を行った結果、従来温度因子が高く見えていなかったループの領域等についても詳細な立体構造データを取得することができ、基質認識機構について新たな知見が得られた。
宇宙ステーションで結晶化実験を実施した3 種類のタンパク質については、いずれも高品質な結晶が得られた。具体的には、国際宇宙ステーションでの微小重力下で結晶化実験を行うことにより、タンパク質Pz-B 結晶について地上実験では、2.0Å分解能が最高分解能であり、阻害剤近辺が見えていなかったが、それらの残基の側鎖について、宇宙実験で得られたデータ(1.6Å)から、コンホメーションの確認ができた。また、酵素AM-1 について阻害剤との複合体で、1.38Å分解能のデータセットを取得した。このことにより、阻害剤がAM-1 を阻害する機構について原子レベルで明らかにすることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 既存プロリダーゼとは異なるGly-Pro 分解性システインペプチダーゼの生化学的解析と結晶化2014

    • 著者名/発表者名
      河野 良輔、坂本 琢馬、中野 博明、渡部 邦彦
    • 学会等名
      日本農芸化学会2014 年度大会
    • 発表場所
      明治大学 生田キャンパス(神奈川県川崎市)
    • 年月日
      20140327-20140330
  • [学会発表] Study of a peptidase-associated domain of an aminopeptidase from thermophilic Aneurinibacillus sp. AM-12013

    • 著者名/発表者名
      田川龍治、中野博明、渡部邦彦
    • 学会等名
      第 51 回日本生物物理学会年会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都市)
    • 年月日
      20131028-20131030
  • [図書] タンパク質結晶の最前線2013

    • 著者名/発表者名
      杉山成、高野和文、前仲勝実、禾晃和、高木淳一、津本浩平、山口宏、丸山美帆子、中野博明、渡部邦彦、松森信明、村上聡、西澤典彦、松村浩由、塚本勝男、馬場清喜、熊坂崇、水野伸宏、溝端栄一、鈴木守、南後恵理子、田中里枝、井上豪、岩田想、濡木理、玉田太郎、川口充康、長野哲雄、多田幸雄、松岳大輔、中迫雅由、安達宏昭
    • 総ページ数
      288
    • 出版者
      シーエムシー出版

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公開日: 2015-05-28  

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