研究課題
(1) EBI3のアダプター分子としての作用機序:昨年までに、EBI3欠損マウス由来ナイーブCD4+T細胞をRAG2欠損の免疫不全マウスに移入し誘導する腸炎モデルを用いて、腸炎発症にはCD4+T細胞でのEBI3発現が必要であることを明らかにしてきた。そして、その作用機序についてさらに検討を続けたところ、腸炎発症に重要なIL-23刺激による病原性Th17細胞分化条件下でEBI3欠損マウス由来ナイーブCD4+T細胞を抗CD3/抗CD28抗体で刺激するとIFN-g産生が低下した。そして、これは、GFPのトランスジェニックマウス由来EBI3+/+CD4+T細胞とEBI3-/-CD4+T細胞の共培養実験により、EBI3がサイトカインのような液性因子として作用している可能性が否定された。そこで、さらに、IL-23の下流のシグナルを調べていくと、IFN-g産生やT-bet発現、STAT3のリン酸化、IL-23Rの発現が低下していた。特に、IL-23R発現の低下は、mRNAレベルでは見られず、蛋白質発現の安定の低下によるものと考えられた。(2) オートファジー誘導におけるEBI3の役割:EBI3のオートファジー誘導におけるin vivoでの役割を明らかにするため、水島先生の作製されたLC3のトランスジェニックマウスを理研より入手し、EBI3欠損マウスに交配し、ようやくEBI3欠損のホモのマウスが生まれてくるようになった。現在、このマウスを用いて、オートファジー誘導におけるEBI3の関与について検討中である。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (4件)
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