疾患の発症や悪性化に関与する細胞死機構を解析することは、細胞死制御を基盤にした治療法の開発に極めて重要である。本研究では、抗がん作用が注目されているスルファサラジンの細胞死誘導は、オートファジーが起点となっていることを明らかにした。さらに、タモキシフェン誘導オートファジー性細胞死は、乳がん周囲の環境によって、大きく性質が変わることを見出した。乳がんの亜鉛トランスポーターZIP6の発現量とその機能は、細胞死制御を介してストレス環境適応戦略の鍵を握ることを明らかにし、ZIP6は、これまで隠れていた乳がんプロセス及び重要な治療標的であることを見出した。
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