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2013 年度 実績報告書

肝細胞3次元培養を用いた医薬品の代謝的活性化による毒性予測評価

研究課題

研究課題/領域番号 24790111
研究機関広島大学

研究代表者

佐能 正剛  広島大学, 医歯薬学保健学研究院(薬), 助教 (00552267)

キーワード薬学 / 薬物代謝 / 肝細胞 / 3次元培養
研究概要

臨床において、薬物代謝酵素による医薬品の代謝的活性化に伴う肝毒性が問題となるケースは多く、医薬品開発においてこの毒性を予測する評価系の構築が求められている。本研究では、3次元培養プレートmicro-cell culture plateを用い、肝細胞の細胞塊(スフェロイド)を形成させることにより3次元培養を行い、医薬品の代謝的活性に伴うin vitro肝毒性評価系の構築を目指した。24年度は、臨床で代謝的活性化に伴う肝毒性が報告されるアセトアミノフェンを検証化合物に用い、アセトアミノフェンのスフェロイドに対する毒性を評価した。25年度は、アセトアミノフェンの肝毒性に関わる研究の継続検討および、アセトアミノフェン以外の検証化合物での肝毒性評価などを行った。
アセトアミノフェンでは、濃度的依存的にスフェロイドの肝毒性を確認でき、薬物代謝酵素の阻害剤によって肝毒性が軽減されたこと、アセトアミノフェングルタチオン抱合体を質量分析装置により検出できたことから、この毒性原因は、活性代謝代謝物N-acethyl-p-benzoquinoneimineによるものと推察され、in vivoで報告されるアセトアミノフェンの毒性を反映していた。
また、非ステロイド性抗炎症薬であるジクロフェナク、イブフェナク、ブロムフェナクなどの化合物での検証を行った。これらは、アセトアミノフェンとは異なる代謝的活性化による肝毒性が報告される。しかし、これらについては、本評価系において代謝的活性化による毒性が反映されない結果となったことから、今後、細胞培養条件や評価系を構築するにあたりさらなる検討が必要である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Chimeric mice transplanted with human hepatocytes as a model for prediction of human drug metabolism and pharmacokinetics.2014

    • 著者名/発表者名
      Sanoh S, Ohta S.
    • 雑誌名

      Biopharm Drug Dispos.

      巻: 35(2) ページ: 71-86

    • DOI

      doi: 10.1002/bdd.1864.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fluorometric assessment of acetaminophen-induced toxicity in rat hepatocyte spheroids seeded on micro-space cell culture plates2014

    • 著者名/発表者名
      Sanoh S, Santoh M, Takagi M, Kanayama T, Sugihara K, Kotake Y, Ejiri Y, Horie T, Kitamura S, Ohta S.
    • 雑誌名

      Toxicology in Vitro

      巻: in press ページ: in press

    • 査読あり
  • [学会発表] 3次元培養肝細胞を用いた医薬品の毒性予測評価系の構築2013

    • 著者名/発表者名
      髙木優志、佐能正剛、山頭征岳、江尻洋子、杉原数美、堀江透、北村繁幸、太田茂
    • 学会等名
      第31回メディシナルケミストリーシンポジウム
    • 発表場所
      アステールプラザ(広島)
    • 年月日
      20131120-20131122
  • [学会発表] マイクロ空間培養プレートを用いたアセトアミノフェンの代謝と肝細胞毒性評価2013

    • 著者名/発表者名
      佐能正剛、山頭征岳、髙木優志、江尻洋子、杉原数美、堀江透、北村繁幸、太田茂
    • 学会等名
      第52回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会 中国四国支部学術大会
    • 発表場所
      松山大学(愛媛)
    • 年月日
      20131026-20131027
  • [学会発表] ラット肝細胞スフェロイドにおける蛍光プローブを用いた医薬品の代謝的活性化による肝毒性評価2013

    • 著者名/発表者名
      山頭征岳、佐能正剛、髙木優志、江尻洋子、杉原数美、堀江透、北村繁幸、太田茂
    • 学会等名
      日本薬物動態学会 第28回年会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京)
    • 年月日
      20131009-20131011

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公開日: 2015-05-28  

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