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2014 年度 実績報告書

同種移植血管の抗菌機序とその保存方法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24790129
研究機関東京薬科大学

研究代表者

中南 秀将  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (20548515)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード移植組織保存液 / 抗菌薬カクテル / MBC / FBC index
研究実績の概要

移植組織の細菌汚染を防ぐ新しい抗菌薬カクテルを開発するために、摘出組織汚染原因菌種に対する各種抗菌薬の4℃での殺菌作用を測定した。その結果、gentamicin、levofloxacin、sitafloxacin、lincomycin、minocycline、daptomycinが高い有効性を示した。特に、daptomycinは感染性心内膜炎の重要な起因菌であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に優れた殺菌活性を示した。そこで、daptomycin を中心とした抗菌薬2剤併用時の殺菌効果を測定した結果、gentamicinおよびsitafloxacin併用時に高い殺菌作用が認められた。以上の結果から、実際の臨床応用を踏まえて、注射用の医薬品として市販されているdaptomycin、gentamicin、levofloxacinを新規移植組織保存抗菌薬カクテル候補とした。各濃度を200μg/mlとして殺菌効果を測定した結果、104 CFU/mlのEnterococcus faecalis を検出限界値以下に減少させることができた。さらに、他の菌種についても同様の結果が得られた。一方、Enterococcus faecium については、levofloxacin の濃度を2,000μg/mlとすることによって、102 CFU/mlの菌数を検出限界以下に減少させることができた。
本研究から、in vitroにおいて、daptomycin 200μg/ml、gentamicin 200μg/ml、levofloxacin 2,000μg/ml の抗菌薬カクテルを用いることによって、4℃においても十分な殺菌効果が得られることが明らかになった。今後、in vivo においても本カクテルの有用性を研究し、実用化を目指したい。

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公開日: 2016-06-01  

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