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2013 年度 実績報告書

がん薬物療法における末梢神経障害の早期診断と治療のためのバイオマーカー探索

研究課題

研究課題/領域番号 24790143
研究機関東北大学

研究代表者

鈴木 直人  東北大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (60372299)

キーワードバイオマーカー / 末梢神経障害
研究概要

がん薬物療法の副作用の一つである末梢神経障害は、作用機序の異なる各種抗悪性腫瘍薬で発生し患者QOLの低下を引き起こすが、これまで根本的な治療法が確立していない。そこで本研究は、薬物処置あるいは症状特異的に認められるバイオマーカーを見出すことで末梢神経障害の早期発見や治療の最適化を目指すことを目的とした。平成25年度は、これまでに引き続きin vitroの実験系を用いて以下の成果を得た。
本研究では、NGF刺激により神経用特記を神経様特記を伸長させるため末梢神経細胞のモデルとして汎用されるラット副腎髄質由来の褐色細胞種PC12D細胞を用いた。本細胞を用い、これまでに基礎検討を行ってきた抗悪性腫瘍薬シスプラチンとパクリタキセルに加え、今年度は作用機序の異なるボルテゾミブについても解析対象とした。これらの薬物がNGF刺激PC12D細胞の生存に与える影響、またNGF刺激による神経細胞突起の伸長に与える影響について比較検討を行い、細胞毒性と細胞内メタボローム情報との関連性について比較検討を行うことを可能とした。
続いて、LC/MSによる細胞試料中低分子化合物のメタボローム解析に関して、細胞数、洗浄方法など、試料調製のさらなる最適化を実施した。さらに、LC/MS測定における複数の分離条件の複数設定、MSによる検出条件の最適化、測定後のデータ処理法の検討により、バイオマーカー候補の探索効率の向上を図った。
これまでに、構築した解析プロトコールの実施によりそれぞれの抗悪性腫瘍薬処置により特異的に変動する低分子化合物を見出している。現在公開データベースとの照合、MS/MS分析における理論フラグメントパターンとの比較、そして標準品の分析結果との比較を順次進めており、生成機序や変動の意義についても考察を加えているところである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 抗悪性腫瘍薬に対する生体反応解明のための網羅的代謝物解析

    • 著者名/発表者名
      鈴木直人
    • 学会等名
      第24回日本臨床化学会 東北支部総会
    • 発表場所
      仙台
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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