高尿酸血症は心血管疾患(CVD)および慢性腎臓病(CKD)の危険因子であり,これらに共通する病態メカニズムとして酸化ストレスによる血管内皮障害がある。本研究では酸化ストレスの観点からCVDおよびCKDの予防に最適な高尿酸血症治療薬の探索を行うことを目的とし,in vivoおよびin vitroから解析を行った。その結果,高尿酸血症治療薬の一つであるbenzbromaroneがスーパーオキシドラジカルに対して直接的なラジカル消去能を有すること,また尿酸だけでなくアンジオテンシンIIによる酸化ストレスの増大をBNZは抑制できることを見出し,マルチな抗酸化剤となる可能性が期待される。
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