京都大学大学院医学研究科附属先天異常標本解析センターに所蔵されるヒト胚子・胎児を用いて、これまで行われていなかった三次元形態学的な観察を、新しいイメージング方法(位相X線CT)を用いて行った。また、最新の高解像度MRIを用いたイメージングを胎児期初期に応用し、詳細な画像データを得ることができた。これらによって得られたデータの解析により、胚子期・胎児期早期の形態形成の詳細な理解が可能となった。疫学データのデータベース化はほぼ完了し、遺伝学的な解析についても一定量の核酸の抽出が可能となり、形態学的・疫学的・遺伝学的情報が有機的に連動した世界に例をみない胎児データベースの作成が期待される。
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