アクアポリン(AQP)は水の輸送に関与する膜タンパク質で、様々な組織に発現する。我々はこれまでの研究で下垂体にはAQP4を含むいくつかのAQPサブタイプが発現することを明らかにした。今回の研究では下垂体前葉に発現するAQP4のLPSによる内毒素血症の影響を調べた。LPS投与後2、4、8時間後にAQP4 mRNAは2倍に増加した。濾胞星状細胞におけるAQP4の免疫陽性反応も8時間後をピークとしてLPS投与により増加した。また投与8時間後にはAQP4陽性細胞で構成されるシスト様構造が観察された。これらの結果により下垂体前葉においてAQP4の発現がLPS投与により増強することが明らかになった。
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