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2012 年度 実施状況報告書

摂食調節におけるp62、Nbr1の分子機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24790232
研究機関筑波大学

研究代表者

蕨 栄治  筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード摂食調節 / オートファジー / レプチン
研究概要

互いに類似したドメイン構造を持つタンパク質p62とNbr1は、ともにタンパク質分解系オートファジーにより選択的に分解される基質としてごく最近見出されたタンパク質である。申請者はこれまでに、p62の機能を遺伝子改変マウスを用いて解析してきた結果、p62は中枢神経系で摂食行動を制御する重要な役割を持っており、その欠損により個体は過食、肥満を引き起こすことを明らかとした。しかし、Nbr1の生理的機能はほとんど明らかになっていない。そこで本研究では、Nbr1の役割について、p62との相違を明らかにし、生理的機能を解明することを目的としている。
今年度はまず、Nbr1の増殖と生存に関する機能を明らかにするためにWT,p62-KOマウスより分離したマウス胎児由来線維芽細胞(MEF)のそれぞれのNbr1をノックダウンさせた細胞を用いて増殖に関する解析を行なった。その結果、WT:Nbr1-KD細胞の増殖速度はWT細胞よりも顕著に低下することが明らかとなった。しかし、p62-KO細胞とp62-KO:Nbr1-KD細胞では増殖速度に有意な差は見られなかった。この結果から、WT細胞ではNbr1が増殖速度を促進させていることが示唆された。そしてその原因として2つの可能性が考えられた。すなわちセルサイクルの停止、あるいは死細胞の増加が起きていることが予想される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Nbr1の細胞増殖に関する役割を検討した結果、増殖を促進する作用があることが示唆され、増殖抑制作用があることが知られているp62とは異なる機能を持つことが明らかになった。今後、その詳細なメカニズムを検討する予定であり、Nbr1の分子機能を知る上で重要な知見が得られた。

今後の研究の推進方策

細胞増殖におけるNbr1の機能を、細胞内シグナル伝達に着目して生化学的手法によりにさらに詳細に検討していく。

次年度の研究費の使用計画

試薬、消耗品の購入、旅費に充てる。

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公開日: 2014-07-24  

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