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2014 年度 実績報告書

システイン翻訳後修飾がGPCR機能調節に与える影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24790252
研究機関神戸大学

研究代表者

足立 直子  神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教 (70604510)

研究期間 (年度) 2013-02-01 – 2015-03-31
キーワードパルミトイル化 / ベータ3アドレナリン受容体
研究実績の概要

本研究では、ベータアドレナリン受容体の内、これまで、実験的にパルミトイル化修飾が証明されていないベータ3受容体について、パルミトイル化状態と受容体の活性化、または、安定性について着目し、研究を行った。

ベータ3受容体のパルミトイル化状態を調べたところ、Gタンパク質共役型受容体の多くでパルミトイル化されているシステイン残基と相同なシステイン残基のみならず、その他に少なくとも2か所の新規パルミトイル化部位が同定された。そこで、パルミトイル化されるシステイン残基に変異を加え、パルミトイル化されない変異体を作製し、リガンド刺激後の受容体の活性化を測定した。結果、cAMPの蓄積については野生型と大きな違いはみられなかった。一方で、パルミトイル化修飾を阻害する試薬(2-BP)を細胞に添加したところ、受容体の安定性が著しく阻害された。そこで、脱パルミトイル化後の受容体の分解経路を調べた所、リソソーム阻害薬の添加により分解が抑制され、また、プロテアソーム阻害薬の添加により、ユビキチン化を受けたと思われる受容体が同定された。これらのことから、ベータ3受容体はユビキチン化後プロテアソームで分解を受けるベータ2受容体と同様の経路で分解される可能性が示された。これらの結果、ベータ3受容体の活性化状態にパルミトイル化は関与しないが、脱パルミトイル化を受けることで、細胞質膜上での受容体が分解され、脱感作を引き起こす可能性が示唆された。このメカニズムを利用することで、ベータ3受容体により調節されている脂肪細胞の分解を調節できる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 分子脳科学 分子から脳機能と心に迫る2015

    • 著者名/発表者名
      三品昌美 編
    • 総ページ数
      291
    • 出版者
      化学同人

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公開日: 2016-06-01  

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