本研究は疼痛の慢性化におけるconnexin43(Cx43)-gap junctionの役割を明らかにすべく、培養脊髄アストロサイトならびに神経因性疼痛モデルマウスを用いて検討を行った。培養脊髄アストロサイトにおいて炎症性サイトカインであるTNF並びにIFN-γがCx43発現及びgap junction機能を低下させ、この反応にはJNK活性ならびにプロテアソーム系を介したタンパク分解系が関与していることが明らかとなった。さらに神経因性疼痛モデルマウスの脊髄後角においてCx43発現が著明に低下していることが明らかとなり、この反応が疼痛惹起に寄与している可能性が予想される。
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