研究課題
1.糖尿病モデルマウス(db/dbマウス)の解析:20週齢あるいは15ヶ月齢のdb/dbマウスの大動脈において血管平滑筋細胞の骨芽細胞様分化マーカーであるRunx2蛋白の発現上昇、またサイクロフィリンAの発現が増加していることを、ウエスタンブロッティングおよび免疫染色にて観察した。2.培養血管平滑筋細胞におけるサイクロフィリンAおよびRho-kinaseの石灰化シグナルへの関与の解明:高濃度の無機リン処置によって培養ラット大動脈平滑筋細胞において石灰化が惹起されることを確認した。無機リン刺激がRho-kinaseおよびERK1/2の活性化を上昇させることをウエスタンブロッティング法を用いて明らかにした。Rho-kinase阻害剤であるY-27632の処置によって無機リン刺激による細胞内シグナル伝達、あるいはカルシウムの沈着等が抑制されたことより、石灰化誘導シグナルにRho-kinaseの活性化が関与することが明らかとなった。同様にサイクロフィリンA阻害剤も無機リン刺激によるERK1/2の活性化を抑制したことから、サイクロフィリンAが石灰化誘導シグナルに関与していることが示唆された。3.ヒト剖検組織におけるサイクロフィリンA発現、骨分化マーカー分子発現の比較検討:高度の粥状動脈硬化をきたしたヒト血管(大動脈および椎骨動脈)において平滑筋層を中心にサイクロフィリンAおよびRunx2の発現が増加していることを見出した。以上の研究結果について国内学会および国際学会にて報告した。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (3件)
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