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2013 年度 実績報告書

活性化マイクログリアにおけるCOX-1の機能に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 24790269
研究機関独立行政法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

宿里 充穗  独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 脳病態統合イメージングセンター 先進脳画像研究部, 流動研究員 (20525571)

キーワードシクロオキシゲナーゼ / PET / 神経変性 / ミクログリア
研究概要

平成24年度の研究実績で我々は、一過性脳虚血モデルラットにおいて神経細胞死が顕著な時期にはシクロオキシゲナーゼ(COX)-1を発現するミクログリアが梗塞巣に多く存在していることを明らかにし、報告している。そこで、今年度は①COX-1とCOX-2それぞれの阻害による脳虚血障害への影響 ②ミクログリア細胞におけるプロスタグランジン(PG)合成とCOX-1との関係 について検討することで、虚血障害時におけるCOX-1の機能について考察することとした。
COX-1遺伝子欠損マウスを用いて一過性脳虚血モデルを作成し、その障害の変化について観察したところ、野生型マウスと比べてCOX-1遺伝子欠損マウスでは障害が顕著に増大されることが明らかとなった。一方、COX-2遺伝子欠損マウスにおいては野生型マウスと比べた大きな変化は認められなかった。
次に、ミクログリア細胞におけるPG合成について検討するため、一過性脳虚血モデルラット脳におけるPG合成酵素の発現について検討した。その結果、COX-1を発現するミクログリアにおいてはPGD合成酵素が共発現しており、PGE合成酵素は発現していないことがわかった。これまでにPGD2が神経保護作用を示すとの報告もあることから、本研究の結果、脳虚血障害時に神経細胞死に関連して発現するCOX-1は、神経保護的な役割を担うミクログリアの活性化に関与しているのではないかと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 神経炎症におけるシクロオキシゲナーゼのPET分子イメージング2014

    • 著者名/発表者名
      宿里充穗, 尾上浩隆
    • 雑誌名

      医学のあゆみ

      巻: 248 ページ: 907-911

  • [雑誌論文] アルツハイマー病の治療薬、イメージング剤としてのNSAIDsの可能性2013

    • 著者名/発表者名
      宿里充穂, 尾上浩隆
    • 雑誌名

      PETジャーナル

      巻: 21 ページ: 10-12

  • [学会発表] Novel PET probe targeting cyclooxygenase for imaging of microglial activation2013

    • 著者名/発表者名
      Miho Shukuri
    • 学会等名
      The 6th CJK Conference on Nuclear Medicine
    • 発表場所
      Haevichi Hotel, Jeju, Korea
    • 年月日
      20131115-20131117
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経炎症の分子イメージング研究2013

    • 著者名/発表者名
      宿里 充穗
    • 学会等名
      PETサマーセミナー
    • 発表場所
      ホテル日航金沢、石川県
    • 年月日
      20130823-20130825
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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