研究課題/領域番号 |
24790279
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 朋子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (90623976)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | PUBドメイン / LUBAC / 直鎖状ポリユビキチン鎖 / NF-kappaB |
研究概要 |
LUBACは3種のサブユニットから構成され、VCPは直鎖状ポリユビキチン鎖生成の活性中心であるHOIPのPUBドメインと結合する。また、VCPはポリユビキチン鎖と結合して機能を発現する場合が多いことが知られている。そこで本研究では、試験管内IKK活性化反応や申請者らが樹立しているHOIP欠損細胞へPUBドメインを欠失したHOIP変異体などの導入実験などを用いて、HOIPのPUBドメインを介したLUBACのIKK活性化における役割を解析した。 1.HOIPのPUBドメインのNF-κB活性化への関与の検索:PUBドメインはVCPドメインであり、HOIPのPUBドメインもVCP結合能を有していた。そこで、VCP結合能を消失したHOIP変異体導入細胞と野生型HOIP導入細胞のNF-κB活性化の程度をIκBαのリン酸化能、分解を指標にNF-κB活性化への関与を検討したところ、VCP結合能を有しないHOIPの方がNF-κB活性化を増強した。 2.HOIPのPUBドメインのNEMOの直鎖状ポリユビキチン化に与える影響の検索:さらに、VCP結合能を消失したHOIP変異体あるいは野生型HOIPを導入したHOIP欠損細胞をTNF-αで刺激後のNEMOの直鎖状ポリユビキチン化を検出したところ、PUBドメインの変異によって細胞内の直鎖状ポリユビキチン鎖能が増強することが判った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
HOIPのPUBドメインに機能についての解析はほぼ順調に推移しており、次年度も現在の進捗状況を維持したい。
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今後の研究の推進方策 |
HOIPのPUBドメインの変異によって,直鎖状ポリユビキチン鎖の増加、NF-κB活性化の分子メカニズムを明らかにし、次年度中に論文として投稿できるように尽力したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究に必要な設備は所属研究期間に整っているので、消耗品代を中心に使用したい。
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