多くの神経細胞では、増殖・分化・移動期、静止膜電位は浅く脱分極傾向にあるが、成熟期を経た細胞では分極している。これまでに、小脳顆粒細胞の静止膜電位の分極は機能的ネットワーク形成に必須で、活動電位依存的な成熟遺伝子の発現に転写因子Etv1を介することを明らかにした。本研究では、成熟遺伝子の発現と未成熟遺伝子の発現抑制のメカニズムを解析した。その結果、Etv1が活動電位依存性のカルシウムシグナルによる制御を受けるだけでなく、TrkB-ERKシグナルによるリン酸化制御を受けることがわかった。また、Etv1と相互作用するコリプレッサーを同定した
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