可溶性インスリン受容体(sIR: soluble insulin receptor)は、ヒト血中に存在し糖尿病患者ではその濃度が上昇している。sIRの病態生理学的意義を解明するため、in vitro系を構築した。培養液中のsIRは当初の24時間の高グルコース培養では増加しなかったが、さらに長時間の培養を行うと有意に増加し、さらに本反応は低グルコース培養により抑制され可逆性が認められた。本モデルにより0型糖鎖負荷反応とカルシウム依存性蛋白分解酵素がインスリン受容体の切断に関与することが明らかとなり、さらなる分子機構の解明に繋がる成果となった。
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