IRF8-KLF4転写因子カスケードが単球分化に必須であることを見出した。IRF8依存性単球分化系においてIRF8は主にプロモーター遠位領域に結合し,エンハンサーを形成・増強することで,単球分化に重要な転写因子であるKLF4を含む単球関連遺伝子の発現を誘導する。IRF8欠損マウスの単核貪食細胞前駆細胞ではKLF4の発現が著減しており、KLF4欠損マウスよりも重度の単球分化不全を示すことがわかった。さらに単核貪食細胞前駆細胞においてIRF8は好中球分化を促進する転写因子であるC/EBPαのクロマチンへの結合を阻害することで、これら前駆細胞における好中球分化能喪失にも寄与することを発見した。
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