骨は破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成により、常に壊されては造られることで骨の量と強度が保持される。骨吸収は骨形成へとカップリングすることが知られており、カップリング因子の存在が示唆されていたが、その実体は長らく明らかにされていなかった。 骨芽細胞マーカーであるALP活性を指標として、破骨細胞の培養上清から活性成分を精製、C3を同定し、その分解産物である C3aが活性因子として骨芽細胞のC3a受容体を介して分化を促進することを明らかにした。さらに卵巣摘出による骨粗鬆症モデルマウスを用いた実験から、C3aが骨吸収から骨形成へのリレーに重要な新たな骨カップリング因子として働くことを実証した。
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