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2012 年度 実施状況報告書

Ly49Q介在性免疫応答とシャペロン介在性オートファジーとの時空間的クロストーク

研究課題

研究課題/領域番号 24790396
研究機関独立行政法人国立国際医療研究センター

研究代表者

田中 将志  独立行政法人国立国際医療研究センター, 分子炎症制御プロジェクト, 特任研究員 (60381167)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード炎症
研究概要

炎症担当細胞において組織浸潤やサイトカイン産生を制御する抑制性レセプターLy49Q が、細胞内ホメオスタシス維持を担うタンパク質分解系であるシャペロン介在性オートファジーを時空間的に制御する機構を明らかにするために、当グループが独自に作出したLy49Qノックアウトマウス由来のマクロファージ、樹状細胞に加え、マウスマクロファージ株RAW264.7におけるLy49Q発現の陽性株、陰性株を用い、Ly49Q有無によりシャペロン介在性オートファジー及びライソソームの性状がどのような影響を受けるかの解明に取り組んだ。シャペロン介在性オートファジー関連カテプシン(カテプシンD等)に関しては、Ly49Q陰性マクロファージにおいて、成熟型の量が増大する傾向が見られ、Ly49Q欠損によりシャペロン介在性オートファジー活性が上昇することが示唆された。また、活性酸素産生に関わる酵素群の発現量の違いを解析し、さらに、炎症性刺激物であるCpGオリゴヌクレオチド等に対する炎症性・抗炎症性サイトカインの産生プロファイルは、Ly49Qの有無で異なるだけでなく、当該刺激物と、エンドソーム、ライソソーム、オートファジー小胞それぞれとの共局在kineticsやLAMP輸送も影響を受けることが示唆され、Ly49Qはオルガネラ輸送制御にも重要な役割を果たすと考えられる。また、ライソソームやオートファジー小胞内酵素活性に影響するpHは、Ly49Qの有無により炎症性刺激前後でどのように変動するかを明らかにするため、異なる蛍光インディケーターの取り込みとフローサイトメーター解析とを組み合わせ、蛍光強度からpHを求める系を確立した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Ly49Qとシャペロン介在性オートファジーとの関連において、炎症性刺激後におけるオートファジー関連タンパク質群の輸送や酵素活性の相違等を明らかにできた。ライソソームやオートファジー小胞の内部環境を反映する小胞内pHについても測定できる系を確立できたため、Ly49Q有無における炎症性刺激前後のpH変動をモニタリングしながら、TLR下流のMAPKファミリー分子の活性化やサイトカイン産生プロファイルの解析へと展開できる。

今後の研究の推進方策

引き続き、Ly49Q陽性及び陰性の免疫担当細胞を用い、今後は、炎症性刺激有無におけるサイトカイン産生、MAPKファミリー分子活性化、シャペロン介在性オートファジー活性との関連について、生化学的解析を中心に展開する。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

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公開日: 2014-07-24  

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