細胞老化と個体老化における相関を明確にするため、由来年齢・継代数の異なる老化モデル細胞および高齢心疾患患者由来細胞の細胞形態・増殖能・表面マーカー・糖鎖変化における比較解析を実施した。その結果、老化モデル細胞の糖鎖プロファイルにおける比較解析により、シアル酸に特徴的な変化が細胞老化および個体老化において生じることが示唆された。また、高齢患者由来の細胞では幹細胞マーカーなどに個体差は認められず、継代に応じた変化が確認された。 以上により、糖鎖変化による老化指標の可能性を見出した。また、臨床検体由来細胞との比較から得られる結果は、今後、疾患との関連性を明らかにする指標として大きく期待される。
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